やたらテンポのいい文章2014/11/20 | |
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by 黄泉船 - 黄泉船さんの作品推薦をすべて見る | |
健と日向は相思相愛ながら、自身の在り方に問題を抱えていて一緒になることはできない(と本人たちは思い込んでいる) 自身の強迫観念を他者との交流をもって解放する、通過儀礼じみた自己啓発の話。 一話毎に登場人物や情景が変わってる点は、非連続的で読み難いと見るか、詩編の趣を感じるかで好き嫌いが分かれる。 自分は後者で、通して読んだときの「話がつながった」感が心地よかった。 文章が魅力的、流れる水のようにテンポがいい。 作品のどことなく純文学めいた雰囲気が個人的に好み。 もしも、ひとつひとつの話が「物語の構成に必要なもの」の域を超えて「テーマのある短編作品」だったら☆5だった。 |
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健(たける)と日向(ひなた)は幼馴染。双子のような関係だ。相手の心さえ読めてしまう。第二次性徴期に健が日向に恋をする。けれども日向は恋をしない。それで関係が崩れてしまう。元には戻れないほどに変わってしまう。健はドンファンのような青年に育ち、日向は男遊びを繰り返す。が、やがて健はその生活を捨て、自分を一途に好いてくれる娘との結婚を決める。丁度その頃、日向の前に一人の男が現れる。日向は少しずつ男に惹かれるが、男にはある隠された秘密があり……。