「彼女とぼくの物語」および「囚われ人のモノローグ」が完結しました。
読んでやってください。 (〃′▽`)
14.11.28 08:37
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黄泉船さまから素敵なレビューを頂いたのでネタバレ的なことを……
健:空から目が覗くシーンは別の小説でも書いています。元イメージというかインスピレーションは「神、 そらに知ろしめす。/すべて世は事も無し。」(「春の朝」から、ロバアト・ブラウニング(海潮音 上田敏)。 日向:別に精神異常ではなく、こういった幻視を持つ人は結構います。言語喚起能力に長けた人だと他人の 言葉からイメージの本流が生まれます。 恵:会話だけで人物の顔色まで表すのはなかなか大変ですが、少しは上手く書けているでしょうか? 双子:途中で出てくるジンギスカンパーティーは知り合いの同人雑誌仲間で年に最低一度は行っているので 使ってみました。 婚約:槍投げの話は結婚して今はもういない会社の後輩から聞いた話が元ネタ。 父:石造云々は以下から。『プレイボーイの貴族ドン・ファンが貴族の娘を誘惑し、その父親を殺す。その 後、墓場でその父の石像の近くを通りかかったとき戯れにその石像を宴会に招待したところ本当に石像(の姿 をした幽霊)が現れ、大混乱の末、ドン・ファンが石像に地獄に引き込まれる。』(ウィキペディア「ドン・ファン」から一部修正して記載)。 嘘:平塚らいてうは1886年生まれの思想家/評論家/作家/フェミニスト/女性解放運動家。雑誌「青鞜」 の発刊を祝って自ら寄せた文章の表題が『元始、女性は太陽であった』。 武:『ハイランダー』はクリストファー・ランバートが主演した『ハイランダー 悪魔の戦士』(1986年)か ら。この世界には「不死の者」と呼ばれる戦士達がおり、首をはねられない限り永遠の時を生きる運命にあり 、彼らは“究極の宝"を求めて未来の“集合の時"へ向けて戦い抜くよう運命づけられているという。(ウィキ ペディアより)。ちなみに年をとらない奇病ハイランダー症候群という病気もあるらしい(ネタ?)。 鈴子:インスパイアされたのは高樹のぶ子さんや井上荒野さんの種々のお話。今頭に浮かんでいるのは―― タイトルは失念しましたが――以下のような内容。子供も産んで幸福になったことを見せつけに子連れである 男の元に向かう視点人物の女。最初は人が変わって親切になったように見えた男だが、用意した上階の遊び場 に子供を閉じ込めるとその部屋の鍵を階下に蹴落とし、欲しくば自分に抱かれよ、抱かれつつ幸福だと言え、 と視点人物に迫る。そして……。憶えている人、いませんか? 母:武の母の話は滝壺と湖の違いはありますが、サマセット・モーム『淵』のイメージです。 約束:構成としてはこちらが先にあったので「鈴子」のシーンが生まれました。 二つの想い:ええと、「キレイゴト」が書きたかったんです。
14.11.21 18:19
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こちらの方ではさっぱりの『そして白い羽根がわたしに生えて……』ですが、「小説家になろう」で節分け再投稿(2014/11/18:UP)後の PV:5,741アクセス、ユニーク:746人で、総合評価 12pt なのは良いのか悪いのか? UPし終えたお話のリピータと新規読者を呼び込む実験として、節のあとがきに作品内容に関するコメントを追加中ですが、如何せん、感想を書いてくれる人がいないのでどうしようありません。どなたか賑やかしをしてくれないかな? 他力本願はいけませんが、情けは人のためならず、とも言いますし……。
http://novel18.syosetu.com/N7719CJ/
14.11.20 08:37
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埋もれていた雑誌から拾ってきました。
捨てられた人形 1 http://13226.mitemin.net/i132548/ 捨てられた人形 2 http://13226.mitemin.net/i132549/ 「信じる」なんて、ボクには…… 1 http://13226.mitemin.net/i132450/ 「信じる」なんて、ボクには…… 2 http://13226.mitemin.net/i132451/
14.11.19 08:29
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田中慎弥「切れた鎖」 (新潮文庫) 二〇一〇年八月二十八日
全編に漂うのが最初は緩い不快感だと思ったが今にして思えば緩慢な死臭だったとわかる。 「意の償い(『新潮』二〇〇七年四月号)」 子供を持つのが怖い、より正確には親になるのが怖い、裕福ではない家庭の夫視点による出産直前に至るまでのお話。両親が家事で焼け死んでいる最中に妻と初セックスをしていやので表題となる。普通はそんな程度でトラウマになるとも思えないが、語り手の妄想がそれを納得させる辺りが巧み。客観と主観を混乱させる手法で書かれているので時折描写の主体がわからなくなって読み辛いが、それがまた味。 「蛹(『新潮』二〇〇七年八月号)」 成虫に成れなかったかぶと虫の幼虫の寓話。角だけが立派に伸びて土の上に出ている。ちゃねらーの妄想を文学的に昇華させると。こうなるかも……。遡ればカフカの変身に辿り着くのだろうが、類例が思いつけない辺りが凄い。 「切れた鎖(『新潮』二〇〇七年一二月号)」 作家出身の地、山口の寂れたコンクリート海浜の町が舞台。絡むのは没落した資産家の三代の妻(出奔など、いずれも夫に恵まれない)と在日朝鮮人のカトリック教会に住む謎の男。腹に鎖を巻いてその先をコンクリートの道に垂らしてじゃらじゃらいわせているので帯電体質かと思って笑ったのは、わたしだけか。女の側の描写を縦走させて最後に父の不在を垣間見させる構成が絶妙。
14.11.16 10:38
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丹羽文雄「好色の戒め」(一九八一年)集英社文庫
風俗小説に何故今更のように惹かれるのか自分でも良くわからない。解説にあるように風俗小説に思想性がないというのは単なる誤解だが(小説内で自己主張を繰り返す司馬遼太郎作品とか、あるいは物語におけるすべての葛藤を小説内で説明してしまう上田早夕里『華竜の宮』のような作品が現代人に受けるということは逆に言えば行間を読ませるという描き方は「わかりにくい」あるいは「独りよがり」という評価に行き着かざるを得ないのかもしれないが)、それにしても難しい用語を一切使わない小説スタイルではある。今となっては過去その時点での描写の迫力が筆者を惹きつけるのかもしれないが、どうもそればかりとも思えない。丹羽の小説には一切ノスタルジーがない。もしかしたら、それがその理由なのか、あるいは?
14.11.15 11:29
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森三千代編「静か雨―現代女流作家名作選 (一九五八年)」
総じて旧いが普遍のテーマを扱っている。どれ一つとして同じ話がない優れたアンソロジーだ。 「静か雨」壺井榮 かつては働き者で食欲も旺盛だっもカツも今ではもう何も口にしたくない心持ちなのであった。消え行くように儚いカツの死を静か雨が送る。静かな文体の吸引力。 「紫真珠」大田洋子 綾子は高杉に一刻も警戒をゆるめず、からだをゆるさないで真珠をとりあげようとする。が、価値の薄いその紫真珠がために死んだのは、その価値を誤解した綾子の妹の富紀の方であった。今でも通じるようなお話。 「憎悪」池田みち子 徳川の世が明治に変わった。元微禄の武家であった金貸し五郎太の娘・亀は、元ご家老の息子、江戸土産の錦絵の役者のような好い男の行之進と祝言を挙げるが、行之進は本人に悪気の無い大層迷惑な遊び人であった。時代の妙味が珍しい。 「火のついたベルト」中本たか子 家計を支えるため、単身街に出て身を粉にして働く藤子に、しかし年老いた義母と暮らす長女は理解を示さなかった。これも現代っぽいお話。 「秋虫の声」畔柳二美 夫の復員だけを心待ちにその日を暮らす子の無い妙子を慰めるのは短い命を懸命に生きる秋の虫たちのジジー、コロコロ、リンリン、キリキリという鳴き声であった。単純だが美しく、しかも奇麗だ。 「白鷺峠」芝木好子 古谷蓉子と古谷浩次は嫂と(夫の)末兄弟の関係だったが、白鷺峠の難所で墜落死した。蓉子の姉・秀子は最後にある事実を知り、疑いというものを知らない、おおどかな男と暮らしていた蓉子の不幸が今やっと分かったような気がした。王道・定番の素晴らしさ。 「新宿に雨降る」森三千代 中国軍少佐の柳剣鳴と私は二十年ぶりで再会した。はじめ、日本を去るとき、彼は、「三年の間に、かならず、あなたを迎えに来ます」と約束した。当時は世間知らずな青年も今ではれっきとした家の夫であり、父である。この顔も、明日は、私から消えてしまうのだと、わたしは思う。一つの映画が終わり、FINの三文字が現れるのだ。小説として面白い。 「東京湾十号地」大原富枝 徳彌は後を付けられているのを悟った。付けた相手は徳彌と「いきさつのあった女」の従弟であった。果たされぬ二つの想いが、まだ土地台帳にも載らぬ草茫々の土地に重ねられる。一番纏まりがないか。 「山の湯のたより」佐多稲子 そこは山あいの、渓流にそった一軒の温泉宿でした。軒から軒を繋いだ長い廊下を旅館部から先に進んで行くと風呂場やピンポン室や舞台の付いた板敷きの広間があって、廊下に直に漫画本や娯楽雑誌を置いて商う商人がいます。そこを過ぎると理髪店や「鮮魚」の看板があって、古い襖を隔てた部屋が並び、「大豆、豆腐と取り代えます。」の張り紙が張ってあったります。次に寄宿舎のような明るい廊下に出て、そこは建て増しされた自炊部の新館になっていました。丁度この宿は、雪の山あいにすべての人を囲い入れて、まるでその屋根の下に一つの部落の営みを展開しているようです。 さすがトリ! 何気ない旅館の日常に酸いも甘いも噛み分けた人の姿が痛々しくも爽やかに描き取られている。傑作! ※「小説家になろう」と併載することにした「そして白い羽根がわたしに生えて……」で、いきなり最終節をUPするという痛恨のミス。読んで下さった方、ごめんなさい。今は直っています。
14.11.14 06:34
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ガイ・マディン監督「世界で一番悲しい音楽 The Saddest Music in the World」(2003)を観たときのことだ。オリジナル脚本がカズオ・イシグロ。
フェデックスでDVDを頼んだら別注文の中古よりも早く届く。わたしの英語力では会話の面白さはわからなかったが、登場人物の関係性は良くわかった(本当か?)。コンテストの主催者はカナダのビール会社の女性オーナー。アメリカが大恐慌の真っ只中にあり、しかも禁酒法時代だったから、その辺りを当て込んでコンテストを開いた模様。オーナーのかつての恋人がアメリカはブロードウェイで失敗した興行師(チェスター)の父親(カナダ人)で、元は医者だったが酔って自動車事故を起こし、あろうことか車の一部に挟まれた恋人の良い方の脚を切断して医師免許を取り上げられる。彼の生きる目的は失われた元恋人の足の再生だ。最終的にガラスの脚(ビール入り)を拵え、興行師の息子を通じて元恋人の許に贈られる、その作品(脚)自体は気に入られるものの脚を奪われた恨みが晴れるはずもなく、最後は絶望して屋上の窓ガラスを割り、ビアホールのビール桶に舞い落ちて死ぬ。因みにそのビール桶はコンテスト毎の優勝者が滑り台を滑ってザッブンと飛び込める権利を持つ代物だ。興行師の息子がその地に連れて来た歌姫はあろうことかニンフォマニアだったが、これがやはりコンテストに参加したセルビア共和国代表の兄(ロデリック:セルビア人に変装している)の失踪した妻で、この兄は二人の間に生まれて死んだ息子の心臓をガラスカップの中に入れて持ち歩く。中盤で元妻と逢瀬している最中、それが割れる。元妻は彼のことをまったく憶えていなかったが、最終的には元の鞘に納まってしまう。コンテストのラスト・トーナメントは、この兄弟対決だ。ビール会社オーナーがアメリカ代表のシンボルとしてガラスの脚で登場してやんやの喝采を浴びるが、兄のセロの弦振動でそれに孔が開き、ビールが勢い良く跳び零れ、お約束通り最後に破裂。傷心のオーナーを慰める興行主だったが、逆にガラスの破片を刺され、更に自分の煙草が原因で起こったビアホール火災の中、ピアノを弾きながら焼け死んでいく。うーむ、素晴らし過ぎる! メイキングも二本あったので観る。撮影はオート8(改造型?)らしく、日本の岩井・篠田組も傑作「リリィ・シュシュのすべて」で使用していたが、こちらはモノクロでサイレント(ハマー・フィルム風)を再現。なるほど画質が荒いわけだ。低予算なのでメイキングで見られるセットがまるで舞台の書割だが、これが粗い画面では妙に実景に見えてしまうところが面白い。センターにフォーカスを合わせて周りをぼかす撮影法を監督自らバラしていたが、何のことはない、二種類のワックスをレンズ前レンズ(ガラス?)に塗っているだけだ。凄いわ! 映画に出演する役者がみな巧みで、その意味では鑑賞して得した感じか。監督がハマー・フィルムのファンで、出だしとラストがまるでホラーになっている。もっともインタビューでは監督も役者もみなコメディーと説明していたが。まあ、確かに、そうなのだが……。 子供の頃に見ていたら、トラウマになりそうな作品だろう。感性が鋭い人はご用心を! なお上記とは別にショート・フィルムが三本収録されていたので観る(あと予告編もいくつか)。一本は成人した後死んだ子供の幻想譚みたいで余り面白くなかったが、アフリカの親父が「さあ、叩く時間だ!」と宣言するや否や、そこいらじゅうにいた若者たち(みな息子らしく、周りには少数のおばさんたちもいた)が背中といわずお腹といわず人体のありとあらゆる箇所をビンタ(?)しまくるというクラップ篇がまず面白かった。背景音楽が弦だったので狙ったのかもしれないが、キング・クリムジンの「太陽と戦慄」みたいな音楽を背景にピシャピシャと音が被さるのだ。独りで観ていて大笑いする! さてもう一本は本編中に登場した喪主の女性が主人公で、彼女がプロレスラーで仮面(レスラー?)の父を倒し、その父が死んでデブ男に喰われて再生してウシに乗り移り、彼女がキャッキャと喜ぶという頭が痛くなるような傑作だ! 生まれ変わるシーンが多重露光処理という年代モノの素晴らしさ。監督は生まれる時代を間違えたのか、いやこれで良かったのか? 思わず唸らされるような出来となっている。 http://www.amazon.com/Saddest-Music-World-Isabella-Rossellini/dp/B00062IXJW
14.11.09 17:10
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とりあえず参加します。
14.11.09 15:05
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